アマガミ 響先輩SS 「モノローグ 創設祭前夜」
「明日は創設祭か……」
「準備は全てととのったし、おでんの味付けは七咲に教えたから大丈夫だし」
「うん……問題なし」
「水泳部のほうは……」
「もう3年生の12月も終わりなんだな……」
「4月に七咲が入ってきて、秋に橘君に出会って、仲良くなって……」
「はるかが彼にちょっかいだした時は、まさか私がこんな気持ちになるなんて思いも
しなかった」
「私のことを理解してくれて、私に色々かまってきて、男の子らしい一面もあるなと
思ったら、高いところが苦手だったり。……いつのまにか私の心の奥底に住みついて
いた」
「……特別な存在。彼にとって私は特別な存在。それだけですごく安心できる。ああ、
私は彼の横にいていいんだ、私の居場所はここなんだって思える」
「せっかく彼がそう言ってくれたのに、はあ、水泳部にかまけて彼とのクリスマスの
ことを忘れていたなんて……」
「創設祭を一緒に周ると言うことで彼は喜んでくれたけど、きっと二人で過ごした
かったよね」
「どうしたら、彼に喜んでもらえるかな……」
「もう時間がないけど、その限られた時間の中で私にできること……」
「そうだ。今からなら間に合うかもしれない」
「ふふ、こんな風に、彼の言葉で安心できて、彼のために何かしたいって思うように
なるなんてね」
「もうためらわなくていい、悩まなくていい、私は彼のことを……」