待っています。
　　　　わたしはあなたを待っています。

　　　　晴れの日も雨の日も
　　　　風の日も嵐の日にも

　　　　待っています
　　　　わたしはあなたを待ち続けます

　　　　あなたと最後の時を過ごした場所
　　　　あなたを待つあの場所は　今はもうないけれど

　　　　代わりにあの公園で待ち続けます
　　　　二人で見つけた公園で　二人で過ごした公園で



　　　　待っています
　　　　きっと帰ってきてくれるから

　　　　だからそれまでは
　　　　タイヤキはお預けです

　　　　おいしいってあなたが言ってたタイヤキだから
　　　　二人で食べたら　もっと美味しいと思うから

　　　　早く帰ってきて下さいね
　　　　ずっとずっと待っています

　　　　一人で食べるワッフルは　いつもと同じ味なのに
　　　　なんだか物足りなさを感じるから



　　　　公園で　待っています
　　　　毎日ずっと　待っています

　　　　可愛い後輩が　あなたを忘れ去っても
　　　　素敵な幼なじみが　あなたを忘れてしまっても

　　　　わたしの幼なじみが　あなたの記憶をなくしても
　　　　わたしはずっと覚えています

　　　　あなたと過ごした日々を
　　　　あなたの暖かさを



　　　　たとえ世界があなたを忘れても
　　　　たとえあなたがこの世界を忘れようとも

　　　　わたしはあなたを忘れない
　　　　そうすれば　きっとあなたは帰ってこれるから

　　　　だから……
　　　　だからわたしに　２度目の失恋をさせないでください

　　　　もう辛い出会いも　辛い別れも
　　　　……嫌です



　　　　いつのまにか夕暮れです
　　　　あの空の向こうにいる　あなたを想います

　　　　風がまた少し　暖かくなりました
　　　　あなたと最後に会ってから　もう１年近く経ちます

　　　　最後の約束
　　　　わたしの誕生日プレゼント

　　　　品物はもう決めています
　　　　あとはあなたが帰ってくるだけです

　　　　二人でもう一度
　　　　あのぬいぐるみの前に立てる日が来ることを

　　　　待っています
　　　　ずっと　待っています。


fin981017
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えっと、一応「ＯＮＥ」の茜ちゃんのつもりで書きました。
うまく雰囲気が出ているといいんですけどね。


再録に当たって
　このお話は智波さん主催の競作ＳＳ「モノローグ」に投稿したものです。
　かれこれ１年半以上前のお話ですね（＾＾；
　今回、その他の雑文コーナーを作るに当たって再録することになりました。
　今読み返すと、全力で逃げたくなるような気もしないでもないですが。
　ところで、いわゆる痛いポエムってこんなのを言うんでしょうかねえ（汗）

２００００５０７若干手直しして再録
２００３１２２８誤字を訂正。ご指摘に感謝。