今日のおかずは目玉焼き
昨日お客さんとお話ししているときに決めました
 

そのお客さんは「黄味は半熟が一番」
とおっしゃっていましたが
 

マスターは堅くなるまで焼いたほうのが好きなので
焦がさないように気をつけて焼き上げます
 

黄身がしっかりと堅くなるように
でも白身はふっくらと
 

うん　いい感じに焼けています
あとはお味噌汁を仕上げて……
 

そう思ったとき
フッと昔のことが頭をよぎりました
 
 
 
 
 

そういえば　わたしがまだこの家に来て間もない頃
奥様と一緒に目玉焼きを作ったことがありました
 

サテライトサービスを使って
一流のシェフの腕前をご披露したのですが
 

「よくできてるけど、あの人は黄身が堅くないとダメなのよ」
と奥様は笑ってそうおっしゃいました
 

果たして結果はその通り
 

マスターは「黄身は堅くなくっちゃな」と言いながら
奥様の目玉焼きを美味しそうに食べていました
 

　　料理の味加減には
　　人によって好みがあること
 

　　そして慣れ親しんだ味には
　　一流のシェフもかなわないこと
 

奥様はわたしに少しずつ教えて下さいました
 

　　美味しくつくるには　杓子定規じゃダメ

　　食べる人の好みを考えながらつくることが大事

　　食べる人への想いが大事
 

そう奥様は教えて下さいました
 
 
 

目玉焼きが焼き上がって
お味噌汁の準備もできました
 

黄身が堅い目玉焼きに
赤味噌のお味噌汁
 

あとはマスターを
起こしに行くだけです

----------------------------------------------------------------------
ちひろです。
拙作をご覧頂き、ありがとうございます。
しいちゃんのお話しの番外編その５です。
なぜこれが番外かって？いやま、色々（笑）

このお話は奈落掲示板からの再録なんですが、これを書くきっかけに
なったのは、お子様ランチさんがアップした目玉焼きのお話だったりします。
ついでにちょっと呼びかけたら、桜木さんと久々野さんが
お話をアップしてくれまして、ちょっとしたお題ＳＳっぽい
状態になったのを覚えています。

いかがでしたでしょうか？
ご意見ご感想ありましたらよろしくお願いします。

２００００３１１：ちょっと手直しして再録