清明上河図(せいめいじょうがず)は12世紀、北宋の首都汴京(べんけい、洛陽の西京に対し
東京とも云い、現河南省開封市)をモデルに清明節の時期の賑わいを描き、当時の風俗、造船・
建築技術を克明に遺す歴史の資料としても貴重なものです。
長さ5メートル余の大作で作者は張擇端と云われ、北宋最後の皇帝、徽宗の時代の人と云う
説が有力ですが作者の詳細は伝わっていません。 又此絵のオリジナルは北京の故宮博物院に
保存されており滅多に見れるものではないようです。
上の絵巻物は最近シルクロードの町、トルファンを旅行した時に土産物屋で見つけ購入した
ものです。 複製とはいえ結構忠実に模写してあり、描かれた人々の服装、動作などは本物と同じ
ようで(NHKによる故宮の至宝第六集ー2、描かれた夢の都のDVDで比較)、見ているだけで結構
楽しめ、勉強にもなるし良い買い物だったと思っています。
跋が絵の上に書いてありますが、本物は巻末に北宋を征服した金国の人、張著の筆による
もの及びその他数点があると聞きます。 但しNHKのDVDには跋は全く写って居らず絵と跋の位置
関係の確認はできません。 冒頭の清明上河図の題字は趙孟頫となっていますが、この人は
張擇端より150年程後の南宋末から元初の文人画家です。(20060702)
跋の解読と絵の詳細を見る。
蘇軾の詩、春宵一刻価千金及び王安石の初夏即事
参考文献 東京夢華録 孟元老著 東洋文庫
清明上河図をよむ 伊原弘(編) 勉成出版
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